トロント交通機関のスト

個人的なトラブルで疲れている私だが、昨日月曜日は全市をあげて疲労させられていた。突然のスト。トロントのメインの交通機関がいわゆる山猫ストとかいう、合法的だとは認められないストを行った。


Walkout strands 800,000 commuters in Toronto
http://www.chicagotribune.com/news/nationworld/chi-0605300182may30,1,5460133.story?coll=chi-newsnationworld-hed&ctrack=1&cset=true


TTCという交通機関は、地下鉄、ストリートカー(路面電車)、バスをカバーしているのでこれがとまったら、みなさん会社にも学校にも行けない。北米は車社会だというのはトロントでもまったくその通りだが、ダウンタウン地域への往復は大きく公共交通機関に依存している。で、その機関が出し抜けにスト。ある朝突然にスト。


しかも、よりによって昨日は気温30度と、今年一番の高温となり、街はもやっているし、暑いし湿度は高いはで人々の頭は沸騰しないわけにはいかなった。


ストの理由は、伝えられているところでは修理、保安関係のワーカーのユニオンが、夜間シフトになったことを不服としてということらしいが、ちょっとそれぐらいのことでこれはないのではないのかと思えるので、これは私の情報収集が足らないせいだろうと思う。


上の郵便局の話と無理やりつなげることはよろしくないし、正当でもないのだが、なにかしら、関係るものがなくはないなと個人的には思っている。公共サービス関係が、これでもかと、おかしいのだから。これ以外にも、病院もへん、電話関係もどうかと思うような対応が目につく(実際、昨年の夏には私もへとへとになる事件があった)。



なにはともあれトロント生活の見えない社会コストがあがってるなぁと思う今日この頃(見える社会コストとしての税金は常に高いわけだが)。



関係があるのかないのかわからないが、ふと思い出したことをひとつメモしておく。
何ヶ月か前、半年ぐらい前だったか、オンタリオ州の議会の模様を聞くともなく聞いていたときのこと。保守党の議員が、州政府の厚生大臣に病院での待ち時間が長大であることについて質疑を行っていた。すると大臣は、今現在私たちは一生懸命やってる、で、たとえばインターネットのサイトがあってそこに行くと、どのぐらいの待ち時間かすぐによくわかる、これは便利です、すばらしいですと真顔で答える。すると質問者は、大臣、患者が必要なのは医者であり看護婦です、待ち時間がわかるインターネットのサイトがあることじゃないんです、わかりますか、と怒りというより嘲笑に満ち満ちた顔で言った。


笑ってしまう話ではあるのだが、ひょっとしたらトロントまたはオンタリオが陥っている問題をよく突いているエピソードだったかもしれないといえるかもしれない。つまり、本当に必要な対策の代わりに、苦情の対策をすることにマジになって、それでやれたと錯覚してしまう人が大事なポストにいるようだ、ということ。ある意味で、官僚主義的社会システムの限界なのではないのかとも見える。