災害復旧援助隊


援助が遅いじゃないかと突き上げられているカナダの首相は今日ブッシュ氏とお電話でお話するそうだ。
PM says Canada ready to help
Martin will speak to Bush today B.C. team leaves
http://www.thestar.com/
(トロスタのURLは長すぎなのできりました。ご覧になる方はタイトルで引いてください)


遠いBC州(バンクーバーのあるところ)からは既にレスキュー隊が45名ほどルイジアナに向かったそうだが、大きな州であり、ついでにいえば東海岸なんだからハリケーンの道筋仲間ともいえるオンタリオケベックの対応が遅い。トロントのあるオンタリオ州もつきあげられている模様。

で、州はともかく、連邦政府としては、災害援助対応チームとでもいうべき、Disaster Assistance Response Team(略称DART、へんだけど)が出ることになるかもしれないと上のトロントスターにはあった。
DARTの説明。
http://www.forces.gc.ca/site/Newsroom/view_news_e.asp?id=301


DARTは、以前にはカナダ軍がやっていた災害援助を独立させた部門。カナダ軍は私が記憶するだけでも、ハイチとかルワンダとか、戦火、暴動みたいなことが起こると結構マメに、熱意を持って出て行くし、こういう行動に対しての国民の支持は大きい。いいことだ、と。


が、おそらくこれが軍だ、という点で展開が遅れることが起こりえる。出すに出せない、と。で、実際遅れた経験がルワンダであって、それを機会に、なんであれ災害という時の迅速な対応が可能なチームを作った。

上の説明ページでもわざわざ背景説明をしているが、このことがすなわち、軍というわけではないのだを知らしめる必要性のあることを示しているといえるだろう。


とはいえそれでも軍は軍ともいえるわけで、どうなんでしょ、ブッシュ氏、カナダ、サンキューとなるのか否か。というか、そもそも、なんでアメリカで物が足らないなんてことを起こすのだ、ブッシュしっかりしろよとカナダ人たちはやきもきしている。


夕方のニュースのアナウンサーは、アメリカからは公式にカナダに助けを求める声はまだありません、しかし隣人はそんなものがなくても助けるものです、としめていた。


個人的には、隣人に限らずカナダ人って、おそらく自分たちは気がついていないだろうと思うのだが、災害となったら普通の人々のために何かしなければならないと思うその思い込み(悪い意味でいっているのではない)の強さについて、なにかあまり類例を見ない人々ではないのかとしばしば思う。イラクの戦争の時にも、戦争か否かなどという問題を超えて、イラクの人々はどうしているのか、水は食料はとまじめにそこにフォーカスをあてている人が大勢いた。全体戦争的な発想をしている人はそれどころではないのだと言うし、その線から語るのだが、そんなことは二の次三の次で、水と食料、寝る場所が先だと考える人が確かにいた。