それはあなたのクレームなんだろうか?


かなりソウル側から見てるからなと言えるものではあるし、ってかそもそもソウル発なので、「ここでは」といった表現でそれを限定している仕立てではある記事なんだけど、竹島および南朝鮮において反日感情の事情について、判断は別として基本的な情報が比較的そろっている記事かも。私はこういう記事が好き。役に立つ。


日本語以外で、ことに英語でこれらの件について誰かに説明しようとされる方は、こういう記事に赤線ひいて、付箋たてて、A→B→Cと説明されているわけだが、a、bという条件がそろわないとこの説明は妥当性を持たず、a、bは事実ではない、みたいなやり方をするのはいいのじゃないかと、私がいうのもなんですが、経験からそう思う。


Japanese Claim Touches Nerve in South Korea
Dispute Over Islands Rekindles Wrath Over Tokyo's Military Past

By Anthony Faiola
Washington Post Foreign Service
Sunday, March 20, 2005; Page A17
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A50252-2005Mar19.html


それはそれとして、ほんとにこれでいいのかサウス・コリア・・・とこの記事を読んでももまた思ったのだが、あっという間に、まぁそもそもそうではあったのだが、チャイナの言明とぴったりあってしまったなぁと思う。それはあなたのクレームなのだろうか? 一回考えてみたほうがよくはないのか...。


comfort womenこと慰安婦問題はコリア発だけど、南京の話にコリアが乗るってのもなぁとは思う。だって、第二次世界大戦中、コリアは別に日本とは戦っていないわけでしょ? そんなことを言っても俺たちはイヤイヤだったと怒るだろうけど、でも主敵であったアメリカからすれば共に大日本帝国の兵隊だ。兵役拒否の大暴動という話も聞かない。また、靖国についても、どれだけいやでも、あの戦争でともに戦った結果として死んだ朝鮮の人もいるわけで、この人たちを全体として祀れないってのもどうかと思うんだけど・・・。


この記事に戻ると、サウス・コリアで人々が竹島を巡る日本の現在を「第二の侵略だ」と呼び、ゲームメーカーは本当は人など住んでいない竹島をめぐって村民虐殺のストーリーを作り、そして、これらの騒動に対して、日本政府の公式な反応は、これをサウスコリアの「占領」で、非合法で「国際法的にはいかなる根拠もない」と言っている、で終わっている。


これは、ソウル発であるにもかかわらず、また、非常にがんばってソウルの意見を盛り込んでいるのにもかかわらず、ただの一言も日本側に好意的な反論が書かれていないのにもかかわらず、それでもどうしてもソウルよりには私には見えない。痛い皮肉に見える。しかし、多分、そうは見えない人もいるのだろう。ここにある差異は民族性というよりもまったく個人的なものだと思う。