食ってくって大変なことだ

セックス産業で失業対策? ドイツ人売春婦の提案
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081107209606.html

「どうして失業者にセックス産業の仕事を紹介しちゃいけないの? 昔はグレイゾーンだったけど、いまは従業員は保険に加入して、手当を受け取っているんだから」ラフトさんはロイターに語った。「そうすればみんな無職から抜け出して、自力で生活することができるのに」


ドイツの失業率が11%近い。で、ドイツのセックス・ワーカーは、2001年に売春が合法化されて以来、その他の労働者と同等の権利を持つ。彼らは税金を払い、社会保障が給付される。だったら、ちゃんと職安で紹介したっていいじゃないか、と。


昨日のエントリーの話とまったくつながっているわけで、自分で食ってくって大変なことなんだよなとただそう思う。でもって、EUという主体にいたっては、遠くで戦争が起こるかどうかなんて関係なく、武器輸出に色気を出す、と。それもまたEUが食っていくためということなんだろう。でもって、そうならアメリカの軍事産業依存体質もその線のうちにあるということになるかもしれない。


ようするに100年前と同じなんだし、ヨーロッパのことに西側のヨーロッパ人が日本だけが侵略的であるかのように色めきたってものを言っているのを見て腹立たしくなるのは、まさにここだ。19世紀から20世紀にかけて、いったいどれだけの人間をアメリカ、カナダに送り出したと思ってるんだ、と。食えないから新しいマーケットに人を送り出して、その間に自分んちの国家体制を整えた。で、それが一段落した頃日本もまたそうだった。その流れをまったく理解せずに、自分たちの過去は頬かむり。それはないでしょうがと思う。


とはいえこれは西側のヨーロッパ人の問題というより、日本語環境が著しく問題なのかもしれない。というのは、日本の研究者のサブジェクトが、ヨーロッパとアメリカが分けられていて、大西洋を見ている人がいないからだ。