プロテストする人しない人

炭坑というのはどこでもそれがある国にあっては、産業が勃興するにあたってとても必要だった産業だった。そして、それにもかかわらず危険で、それにもかかわらず賃金は低く、そうであるならばその勃興した国の産業的なあり方は彼らの犠牲に負っている。と、そんなことを考える人は結構世界中に多いということなのかなとチャイナの炭坑事故を伝えるニュースを見ながら思った。みんな、これがどんなに悲しいことなのかよくわかっている風なのだもの。


China mine death toll increases
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4053795.stm

一昨日書いた4000人というのは、今年の最初の3クォーターまでだから9月までの数字だったらしいが、それでも昨年比では減っている(これも一昨日見た通りだったわけだな)。が、しかし、多分もっと多いだろう、なぜなら報告されていないものもあるだろうから、とこれはもう既にチャイナものの定型句になっている感じ。トロント・スターによれば、世界中の炭坑関係での死亡事故の8割がチャイナのものだと言う。さらには、BBCが言うには、チャイナの炭坑夫の効率はアメリカのそれの1/4なのだそうだ。だから多くの人間が必要だと。


BBCもFTもチャイナのおじちゃんとかおばちゃんが泣いてる姿の写真を掲載しているので、私はなんかこう、気の毒にとなおさら思う。九州とか北海道の炭坑で事故があった時のテレビの様子をおぼろげながらも思いださざるを得ない。もちろんどこの国の人でも悲しいけど、顔が似てるから余計に悲しくなるものが多分あるんだろうと思う。顔が似てるからと言っていつもこういう感情が沸くわけでもないから、やっぱりこれは炭坑というセッティングだろうか。


こっちはUSA Today。どういう事情なのかわからないが、ってか、わかるんだな十分に、被災者の家族の女性が警備の人びとの前で、中に入れて来れと跪いている写真が付いている。警備のおじちゃんだって辛いよなぁではあるのだが。

Death toll rises to 63 in China mine blast
http://www.usatoday.com/news/world/2004-11-29-china-mine_x.htm


Lost Chinese miners feared dead
Survival chances for 116 missing 'extremely slight,' official says
http://www.thestar.com/NASApp/cs/ContentServer?pagename=thestar/Layout/Article_Type1&call_pageid=971358637177&c=Article&cid=1101726844804