茫漠たる悠久のお話し

Chinese riot after Japan victory
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/3541380.stm


日本戦の後の中国の暴動の話しをBBCが伝えている。

試合中には暴動はなかったがその後騒ぎになった話しを伝えた後、ナショナリズムを制御できない中国が2008年のオリンピックでホストをつとめられるのかと疑問の声があがってることを指摘。

どうしてこうなるのかといえば、「日本が戦争中私たちの国に爆弾を落としたからだ」という中国人の話しを引き、かつ、1937年に南京で起きた30万人の大量虐殺があるからだと書いている。


イギリス、アメリカは東京裁判以来の定説たる南京大虐殺主導派だからこう書くのは当然だ。それはいいとしよう。しかし、だとしたら彼らがやすやすとそうできるその理由に私としては興味を持つ。

中国人のナショナリズムというのの安っぽさがその原因。他にはなんにもない。ずっとそう思っているのだが、この人たちって、アヘン戦争とか割譲とか、租界とか知ってんのかな?と思わず考えてしまうものがある。でもまあ普通、自分の地域に爆弾を落とされたそれだけが大事だ考えるかもしれないし、それはそれで人間的だ。だから日本人が憎いというは実質的でわかりやすい。

しかしこの人たちはこのままこれで行く気なのだろうか。そこが問題だ。一体なぜあんたのその広大な領土はそのように、隣の、歴史的にいえば弱小の、あんまり国家意識もなかった島の民に入り込まれるほどにバラバラで混乱していたのか。これについては疑問を持たないのだろうか?さらに日本との戦争中も国民党とそれを倒すべく元気な諸勢力の混乱もそうだ。ここらへんについて考えることなしに、今後もずっと悪いのは日本です、でお話しをすませるつもりなのだろうか?

これは別に怒ってるとか憤激を感じるとかいう感じでもないのだが、なんかこう、もしそうだとしたら、その中国は歴史的な中国とは分断した、東欧の小さな国と同じぐらいなひとつの国家、ある覇権に対して下位にある国家ということになるのだろう。そうとしかできない。自分んのところで歴史を総ざらいして、その上で現在のトレンドを決することができるからこそそこは地域主権なのだ。総ざらいはもちろん半分はプロパガンダ、こういう見方で私らはいきまっせ、と対象となる大人数を統括するためには武器など役にはたたない。

と考えて来ると、ここは欧米下位まっしぐらになる可能性があるわけだな。ってことは地域主権も糞もない。少なくとも思想的にはそうなのだ。ただ場所が東アジアだってだけで。

よく、これからはアメリカと中国の対立が問題だという人がいるけど、そうなのかな。そういう通過点もあるかもしれないけど、100年単位で考えたら、1つの仮説として、まぁぶっちゃけ仮説ですが、ベネチア→(オランダ)→(ロンドン)→ニューヨークと来た流れが、中国のどこかになるのかななんて考えてみたくもなる。つまり、資本主義のセンターになるのかな、と。

で、アメリカが国というよりはマーケットそのものみたいな感じがするように、やっぱりここもマーケットになってしまう、と・・・。

いいや、中国人はそんなにinnovativeじゃないよ、という人がいるかもしれないけど、元々アメリカ人なんていなかったわけで、環境が人を作っていくことは十分に可能でしょう。また、儲ける人は現地人である必要がないのもこの仕組みの特徴といえば特徴。そして、国家である必要は昔よりもさらになくなった。まぁ300年単位の話しかもしれないけど。

と考えてくると、このせせら笑いたくなるほどの小さなナショナリズムで頭をいっぱいにしている様子は、アメリカ人をつくり出した勢力(誰だか知らないし、多くは環境だと言うべきだろうが)にとっては、結構なことではあるだろう。もう牙はないね、だ。

西洋人が開発したもので最も凄いものはあらゆる意味で教育だと思う。