「右翼国家」:アメリカの保守勢力

先月だったかからアメリカで売れてる本。
アメリカで売れてる本って結局どうやってわかるのか私にはまったくわからんので(多分ものすごい部数の買い取りがどこかで読書人口など無視して発生しない限りそんなに売れないでしょ?としか思えない数字が常に出るから。)なんとも言えないけど、Amazonで100位台をキープしているんだからいけてるでしょう。

The Right Nation: Conservative Power in America
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/1594200203/104-6033529-4185557?v=glance


The right Nationというのなら、「右翼国家」と言わねばならないわけだけど、どうする? なんかこういうタイトルで日本の本屋にあったら普通別のものを想像しそう。でもこの場合それ以外にどんな意味でもないんだし、ここで下手な小細工をしたら右、左を政治用語として錯誤であろうとも使っている人々、すなわちほぼ全員に対してあらたな誤解を与えかねない。


今後きっとどこかで訳される気がするんだけど、さあ、どうしましょう、このタイトル。


それはともかく、「エコノミスト」の記者複数人が著者で、内容的にはマッカーシズム時代からの保守派の動きを追ったものだそうだ。


(この間カナダの選挙の時に書いた、「現在ライトがやっていることは、60年代にレフトがやったことだ」という文言はもしかしたらこれかな? なんとなくそれくさい。根拠なしだけど)


この本の中身は知らないけど、アメリカにとって「保守」とは誰かというのは結構最初大変で、戦後になって「あえて」保守と呼ぼうという動きがあったとかなかったとかというのを以前にどこかで読んだ覚えがあった。


歴史的にはいろいろ事情があるわけだけど、考えてみてもRepulicanというのは、どう穏便に考えてもフランス革命を率いる人たちと限りなく近いアイデアをとにかく字義通りには有し、かつどう穏便に言おうにもぶっちぎりで独立している以上、誰がそこのコンサバかというのは、とてもとても普通の歴史ある国家群(私はこれを「やめられない国家群」と呼びたい)と同じわけにはいかない。


と、私はこの本を西部氏と一緒に読みたい。面白いに違いない。
読んだら感想を送りつけちゃおうか? これはまったく冗談では言ってないです。この間書いた例の自民党基本理念委員会での氏の見取りは政治思想をちゃんと考えたら引き出し得る結論だと私は考えます。ただ現状の方が満身の錯誤、錯誤スパイラル、言辞と現実の乖離があまりにも酷い、人々が考えるべき軸線を失っている、だから氏の言うことがホントに聞こえないということだろうと思う。