911への対応はみんなおかしいかもしれない

さっき見たテレビのニュースで、911の直後のFAA(アメリカの航空管制局)とNEADS(北東空軍なんとかかんとか(^.^;;)の交信の様子が発表されていた。これははじめて。

http://thestar.com/NASApp/cs/ContentServer?pagename=thestar/Layout/Article_Type1&c=Article&cid=1087467334896&call_pageid=968332188492&col=968793972154

といってこの記録で何かが劇的にわかるといったものではないのだが、なにせ今、911の全貌を明らかにするぞプロジェクトがもうものすごい勢いで行われているのでその一貫なのだろう。

ニューヨーク・タイムスのオンライン版に、911委員会というセクションがあって、そこに続々と記事があがっている。
http://www.nytimes.com/pages/world/worldspecial5/

整合性あるように再現可能なのか否かを確認しながら詳細をつめている模様。私自身はこのへんの詳細データをあげられて矛盾点に気づくほどこの事件の詳細を記憶しているわけではないので、ちょっと見るのも面倒くさいなぁと感じているのが本当のところではある。

とはいえ、これが大事なのはわかるし、これがどういう「恐ろしいこと」を引き出そうとしているのかもわかる。

全体の構造は、

(a) 911があった、やったのはアルカイダというテロリスト集団だ、
そして
(b) それらテロリストはフセインと関係がある。
だからイラク戦はやるしかなかったのだ。

このうちの、(b)が壊れるだけでイラク戦は大義はなかったということになり、ブッシュ退陣どころかアメリカ大恥という結論が出る。

しかし、事は、(a)(b)両方へんだったかも、に近接する可能性も目一杯ある。

Questioning Nearly Every Aspect of the Responses to Sept. 11
http://www.nytimes.com/2004/06/18/politics/18assess.html?hp

全部あらう、ってことをするらしいわけだ。

911への対応はみんなおかしいかもしれない、と気づきだしたアメリカ人、よーやく来たかby Canadiansって気もするけど(笑)、どうするんだ、アメリカの大義の勝利だとか言った日本の立場は。情けない。

[追記』
といったって、おっと待った、フセインの件はだって「大量破壊兵器」の問題だろうが、ではあるのだが、アメリカ人たちがこぞって、あるいはアメリカのマスコミがこぞって昨年それらをぐじゃぐじゃにして、フセインは悪い人像を作り上げた結果としていまだに7割近い人がフセインはテロに関係があったと信じているという話しもある。私自身はこの手のアンケートの「7割」というのはいくらなんでも多いのじゃないかと思ってみたり、しかし、「悪者」とか「悪の枢軸」といったもっと大きなメタファーが使用されたことによって、テロ、大量破壊兵器、が下位に位置するようになり、人びとの雑駁な感触として、イラク戦とは「悪者叩き」をしたことだった、として捉えられているようだとは思う。

このへん、プロパガンダって「打つ」時は便利かもしれないけど、それを解消するのはとても大変なのだなとわかって興味深い。一貫性のある広告を、だわ。