砂の城でも金は金だった
今日の額ぽん。
相場動向を大きな関心持って見守りたい=円高/ドル安で財務相
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-30826120080314
昨日から別にからかっているわけじゃなくて、毎日やっぱり反応を尋ねられるわけで、そのたびになんか言わないとならないという立場というのは大変だなと思ってちょっと注目。
「為替水準についてはコメントを控える」
だが、
「今後の相場動向を、大きな関心を持って見守りたい」と述べた。そのうえで「(為替相場の)過度の変動は世界の経済成長に望ましくない」と語った。
特にどうということはないわけだが、でも多分この普通のコメントでさえも、水準以下までとにかく行こう、それが目下の固い儲けだの筋としては、多分、多分、昨日(コメントしない、と言った)より一歩前進してる、みたいに見えたりするのかなと想像。わかんないけど。
しかし、昨日は冗談で書いたつもりだったが、でも、額ぽん、油屋さんたちはドル売りしてるよもう、というのが噂からだんだん本当になってきたのだろうかと見える今日この頃。
再送:〔特集:ドル100円割れ〕「破たん」キーワードに投機筋のドル売り活発化、オイルマネーのユーロシフトも影響
http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK008332920080313
前日からドル売りが勢いづいた要因として、市場ではオイルマネーなど中東勢のドル売りを指摘する声が出ている。これまでも中東諸国からは、外貨準備のユーロシフトに伴うと見られるユーロ買い/ドル売りが市場で「コンスタントに出ていた」(別の外銀)が、複数の市場筋によると、前日海外の取引で「かなりまとまった規模でユーロ買い/ドル売りが入った」(別の外銀)ことが、ユーロ/ドル
を史上最高値まで一気に200ポイント近く持ち上げるきっかけになったという。
どっちみち尋常じゃないほどお金のあるオイルマネーだから別にユーロが増えても直接ドルが減ってるかどうかというのはわからなかったりするのかしら、など想像してみたりもする。要するに、だって、毎日何億ドルとかいうお金が石油から産まれているんでしょ?何に使うの、つーぐらい。
で、何に使うかといえば、投機ってやつなんでしょうね。原油もすごいけど、金がついに1オンス(30グラムぐらいか)1000ドル達成だそうだ。すごいわぁ。金だけじゃなくてプラチナ、シルバー等もぐぃーーーーんと上昇しているようだ。金は市場がそれなりに大きいし整っているらしいが、プラチナとかはこんなに棒上げしたらどうなるんだろうか?と興味深くみてしまうほど凄い。明らかに去年後半から無茶上げしているということは、証券市場からのお金がこっちに行きましたってことなのかしら?
http://www.kitco.com/charts/techcharts_gold.html
それはともかく、多分非常に多くの女性がそうであるように、私もとりあえず人生も結構長くなったので金、シルバー、プラチナのネックレス、指輪等をいくつか持っているのだが、なんか急に、あれ、お宝持ってたの、私!と喜ばしい気分になった。そういえば、このうちの一つは私が北米に住みはじめるとなった時、なにもかも失敗してどうしようもなくなった場合に帰りの航空券ぐらいは買えると思うので、との言葉と共に頂いたものだったりする。贈られたことを喜びとしているので何グラムあるのか考えたこともなかったが、ほんとに万一の場合は買えるどころか多分、おつりが出るぐらいになっているのかもしれない。
これはつまり、実際問題、寝ている間にこの価値が上がったということ。普通のものは時間の経過と共に価値は下げって行くはずなのに、20年の月日を超えて倍どころじゃない価値になっているのか、私のネックレスと思うとホントに不思議だ。しかし、これが株券等の証券だったらこの成り行きは一般に五分五分であり得る。ということは、これはマネーであったという意味なのか。今さら何をだが、いやしかし、そうなんだなぁと改めて知った。
物であり、物でない、と。物としてこの上昇を説明しようとしたら、なんらかの希少価値が出て、その昔のデザインがこの頃好まれている(骨董品など)、という点で価値が上がるということだろうが、メタルの宝飾品はそういうアイテムではないものが多い。喜平のネックレスなんて何十年も同じデザインだ。
ということは、金の高騰はどこかで止まるだろうと考えている向きが多いやに思うのだが、これは物であり物ではないのだから、通常の行き過ぎたら戻る式の理論はあまいのだろう、多分。もしかしたら、これってこのままもう一段か二段か上がるのじゃまいか? 少なくとも米ドルの価値がある程度のところで落ち着くまではこのまま行く? しかしそこがそのまま行くのなら米ドルの価値は多分そのまま下がるのじゃまいか。
おととい書いた、
石油の価値は上がっていないのですよ、米ドルの価値が下がっているだけです、
だけじゃなくて、
金の価値は上がっていないのですよ、米ドルの価値が下がっているだけです、でもあるのね。
ということは。。。とドル値の金の値と、円のそれが比較できるものはないかと思って三菱マテリアルさんちにデータを探しにいって、みつけた。
http://www.mmc.co.jp/gold/market/g_data/past5.html
結構、一目瞭然なのでは?
つまり、ドル建て金価格は昔アフガン戦争時代に急上昇した時の価格を大幅に上回っているが、円建て(従ってグラム単位)の価格は、上がってはいるもののそこまでも行っていない。円高でかなり相殺されていると。想像するにユーロとかでも同じだよね、だったら。
ということは、金販売の方には申し訳ないですけど(リンク消そうか?)、今はドル没落局面なので、金価格の伸び代はとても少ないので焦って買ってもいいことはないかも?という結論が導き出されるっぽい。
ということは、日本円建てで暮らす限り(私はどんな時でも最終的に円で生きる。これでいい私の人生と思ってる)、私のネックレスの価値も大して上昇していないということかとちょっとがっかり(笑)。
ドルを救え、って思うかしら…
ぐっちーさんの今日のエントリー。
ドル安が止まらない、G7でも今回は止められない、だってリザーブ持ちはこの中に日本しかいない(昔のマルクは今ユーロだものね)。
で、
問題は中国(香港、台湾も入れて)、シンガポール、ロシアなどの現在のベスト10メンバーとスクラムが組めるか。これらが動けば今回のドル安は止まる可能性が高い。しかし、「昔の名前」ばかりで出た場合、投機筋は見逃さないと私は思います。ドルを狙い撃ちにしてくる可能性が高いと私はみます。さて、どうなるやら・・・・
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55
と危惧されています。これの国々に介入して、な、お願いだ、と欧米リーグができるでしょうか?という問題が出現。
冷静に考えれば、それは相当にハードル高いし、そもそも丸ごと投機筋みたいな国々ではないのか、などとも言えるわけで(だからこそ止まる、と言えるのか)・・・。ハードル高すぎと思う。じゃあどうなるのぉ??
4月のNATO会議ますます注目ざましょ、これは。カナダも救ってぇえええ。
[捕捉]
さすが本職さんですねぇ。
Morgan Stanley: Odds of Dollar Intervention Are “Rising”
ドル介入のオッズが上がってる、ってな記事がWSJに出てきてました。
FT
Intervene to slow the dollar’s decline
A weaker dollar is an essential tool to stimulate the US economy, but a collapsing dollar benefits nobody. If investors start to dump dollar bonds then the Fed could lose control of long-term interest rates, so rendering monetary policy ineffective. Europe and Japan, meanwhile, would suffer a savage adjustment in their export sectors.
ドル安はアメリカ経済にとっていいだろう、だけどドル崩壊は誰にもいいことはない。
投資家たちが債券を投げ出したらFRBは長期金利を制御できなくなってマネタリーポリシーの効果がなくなるよ、と。
と、この分岐点がどこにあるのか、どこに設定できるか、が来週からの焦点でしょうか。
fixed-incomeがfixed incomeがと人々が叫びだしたらこれは恐怖なんだと歴史で知った話がリアルタイム体験になるのかこれはと思い出した今週だった。