法はあり法はなし

China's future discussed in secret
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/6902763.stm


BBCに出てた記事。どうと言うこともない記事なのだが、基本だなぁと思って読んだ。

秋口に5年ごとに行われる第17回の、National Congress、全人代とか言うんだっけか?、まぁそれが開かれると。
しかし、いつなのかもよくわからないし、そこで国の将来が語られるのだろうし、さらには今の主席は5年以内にはやめるんだろうから、このあたりで次の候補になりそうな人の目も出てくるだろう。

が、しかし、ほとんどのチャイニーズは世界の他の人々と同じく、ただ経過を待つしかない。彼らはだって何にも知らされないんだからさ、という話。

いやまぁその通りで、別に目新しいことは何もないのだが、これを読む多くの人たちが住まいするところとは全く違う仕組みなんだなぁと定期的に思い出させてもらうのはいいと思う。というか、日本人にはもう、だが、意外と今はじめてしっかり読め、という人もいなくはないのが世界というもの。BBCって時々読むと、なんか教科書読んでるみたいだなと思うことがある。

China, much more than in the West, is a nation ruled by men rather than laws, and leaders have to surround themselves with supporters in order to survive.


西側なんかよっかもうもっと、チャイナというのは法治じゃなくて人治の国だ、と割と唐突に出ていたが、この見解は(事情に明るい)欧米人が非常によく、そうなんだよ、と語る切り口だと思う。

カナダ人でチャイナに行ったことのある人が、「法はね、あるんだよ、ものすごくいっぱい。本屋に行ってみればもう法律の本がいっぱい。でもね、法は執行されてないんだよ、あんた」と述懐していたことがあるのだが、今思い出しても上手いと思う。

彼が言うのには、法はね、それを守らせるための執行者がすみずみまでいて、その人たちが平等に仕切らなければ存在しないも同然なんだ。ところが、いいか、20バックス(20ドル)出したら今まで駄目だっていってた法のガードが、それで簡単に何事もなくディールになっちゃたら、法はないだろう? なのだった。

公人とか、高いランクのビジネスピーポーとかじゃないから、非常に地道に歩いてきた模様だったので様々に、自分なりに考えた結果として語っていたようだった。

ダルマはないがダルマはある式の話だなぁと思ったものだった。

法というのは、対象範囲内の人々がだいたい既に仕組みとして持っている、少なくとも了承可能な範囲内にあるものを体系立てて行くとき最も効果的に、あるいは最も実効的に法だとすれば、法は法に先行して存在しているんだわね。じゃあ、そのあってない法がない時、どうするんだろうか。わからん。


ついこの間、極めて、尋常ならざる速やかさで法が執行されて死刑になった食品関係者の話がひとしきり話題をさらっていたが、あれも、法を執行させる手続きを込みにした法の全体を確保できないからあのような処断が可能だと書いてみてもいいんだろう。話題をさらったと書いたが、北米で感情的な反応をあまり引き起こさなかったように見えるのは、この件についてもはやデフォの領域に入ってしまっているからではないかと私は解釈している。


さてしかし、それで一体どうなるんだろうか。全人代で決めたらその通りにいくってもんでもないんだろうが、the rest of the worldはとりあえず注目か。