アサイラム2つ

German Chess Fans Rally Around Bobby Fischer
http://www.dw-world.de/english/0,3367,1432_A_1286775_1_A,00.html


ボビー・フィッシャーはドイツの市民権にアプライするかもしれないらしい。お父さんがドイツ人だったのだそうだ。ってことは、ドイツ人の父と、ポーリッシュジューのお母さんだったわけか。冷静に考えればあのあたりにはいないわけでもないし、むしろ普通にいるとさえ言っていいんだろう。が、しかし、どこかで、思想戦がらみになった場合、家庭内は大変そうだなぁなど想像。

でもっておおにして、こういうことは、地元たるヨーロッパの地べたにあるよりも、移民という結果的には亡命者と同じ、地を離れ、相対的に故国が幻想化しやすいところにあると、話しはさらにやっかいになっていると、これはまぁ思いっきり勝手な想像だが一般的にはそうだと言っていいだろう。地を離れた思想は恐い、を人間は自分の肉体という地を持ちながらもやるんだものなぁ。不思議だ。あ、ボビーは頭で生きてるからなおさらそうなのかもな、ととめどなく想像してしまう。


それはともかく、しかしながらボビーはなんせ、ホロコーストはなかったと大声で言ってまわっている。一方ドイツはそれを法的に禁じている。罰則付きで。ということは、これって大丈夫なの?ってか、市民権取ったはいいけどただちに犯罪者ってことになったりする可能性だってないわけではない(この法が過去をどう裁くのか私にはわからんのだが。ってか今後ボビーが口を閉ざすことが考えられないから、なおさら大変だ)。

で、ボビーがこういうことになったユーゴの、現在のモンテネグロ政府は、もし日本とアメリカが出してくれるんだったら、モンテネグロではasylum、つまり難民避難所になってもいいよ、と言っていた。しかしこれも現在では、ちょっと雲行きが怪しくなった。US当局がこの提案を拒絶しているらしい。

でので、ドイツの市民権問題は、ドイツ人のチェスファンを中心に、いいんじゃないの、と応援する動きになっている。記事タイトルの通り。結集しているそうだ。

さてどうなるんだろう?
しかしこう、この件でわかるのは、一体それでボビーが何をしたってわけ?てことだったりもする。完全に思想犯扱いじゃん、これ。