忘年会たけなわ

Taiwan sparks Japan-China row
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/asia-pacific/4100571.stm


中国は、李登輝氏を台湾独立の先導者と見ている。
チャイナは、観光ビザを彼に発給するという決定は両国間の関係を損なうことになると日本に警告している。


と、BBCは事実関係を淡々と語っているが、日中の騒動に台湾が火を付ける、刺激する、という見出しはどうなのかななど思ってみたりもする。火をつけてるのは、United Nationsを先導にここまで来た1945年体制だと思うけどね、私は。だからこそ、そ知らぬ顔をしながらも、BBCってきち〜んと東アジアの、日本、大陸チャイナ、台湾をおっかけている、と。


で、日本の対応。こう来たら大陸チャイナから苦情が来ることは当然わかっているわけだが、


中国、報復の可能性も 大使呼び撤回申し入れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041216-00000252-kyodo-int


なんだか、エラク過剰な気もするのだが・・・。日本からの大使を呼びつけ撤回するよう申し入れた、ここまではわかる。事実関係であっただろう。で、次の文が、うううんんん、だ。

中国は台湾問題を小泉純一郎首相の靖国神社参拝以上に「中日関係における重大で敏感な問題」(中国外務省)と位置付けており、李氏が実際に訪日すると、中国が何らかの報復措置を取る可能性が極めて高い。


これって、共同通信の解釈ではないのか? 
前半は、これまでの事実関係としていいだろうが、が、後半は発話者が不明。で、これを元に見出しを立てるというのは、共同通信としては余程この線に関する裏付けと理由付けがなければならない。そもそも報復って何? どんなことを想定してこの語を使用したのだ?


嫌がらせ程度はそりゃあるだろうが、2001年9月11日以降、「報復」なる語は、シャレにならない結果をもたらしただけに、使用は慎重でなければならないだろうと私は考えるわけだが。

 北朝鮮という完全な他国 by 韓国

いささか古いのだが、いつものチョソン・ドットコムを読んだら興味深い記事があった。


北朝鮮の「崩壊」と「政権交代
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/12/09/20041209000033.html


9日付けの記者の解説なのだが、北朝鮮が「崩壊」するのと「政権交代」するのは異なっているのに、これを一緒くたに語っている人が多いよ、とまずはもっともな指摘。


崩壊なら北朝鮮という国がなくなり、政権交代なら国は残るがその中で体制が変わるだけだよ、ということ。


で、この記事は盧大統領が3週間ぐらい前だったかから欧州、北米だので物議をかもしてきた「北朝鮮崩壊不可」をいさめるのが主眼のようで、ようするに、誰からも聞かれてないのにこういう発言をすることで、北朝鮮自らが内部的に変化するそれそれもの(つまり体制の変更ということになるだろう)さえダメだと言ってるかのように聞こえたりするんだけど、それってマズイでしょ、ということ。


この記事を外側から読む私は、その引き出し方に興味を持った。

北朝鮮の内部要因による政治変化は私たちが知る術もなく、関与すべきことでもない。金正日政権がどうなろうと、韓国側が「願う」「願わない」と口を挟む性格のものではないのだ。

北朝鮮の地で横行している飢餓と恐怖、無惨な桎梏を勘案すれば、切に願うとしても、それをどうこうするということは私たちの能力外のことだ。

だから、こんなに他者のことなのに、盧大統領はなんで、北朝鮮の崩壊不可なんて言うんだよ、ということ。北朝鮮とは韓国にとって、いろんな意味で、あるいは基本的に他者でOKということなのだね。



しかしながら、となると、この記事と全然整合性がなくなる。

 中国、早くも覇権国家の振る舞いか

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/12/13/20041213000080.html


これは13日。

駐韓中国大使館の参事官が、「脱北難民強制送還阻止国際キャンペーン」の共同代表に選ばれている国会議院に電話をかけて圧力をかけた、それを怒ってる。前にもあったよなと例を引き出し、

 今回のことはこれよりさらに露骨で高圧的だ。大韓民国の国会議員が、韓国の憲法上、同じ国民である脱北者の強制送還を阻止しようとするのは当然の責務だ。これに対し中国が脅威を与えるということは、無礼を超え、内政干渉でさえある。中国政府の謝罪と共に納得できるだけの措置が取られるべきだ。


韓国の憲法上、同じ国民である脱北者、なの?


どうせーっちゅーんだろう。


翻訳上の問題かもしれないが、「早くも」とはどういう意味なのだろう、というのも気になったりはする。やっぱり、と書かなかっただけいいか(^.^;;

 東アジア共同体構想 米排除なら安保に有害


ちょうど上のチョソン・ドットコムの記事が出る寸前ぐらいの記事。ま、特に目新しいものはないが、アメリカにとっての基調がこのままだのダメ押しみたいなものとして読めるんだろう。と、韓国ってやっぱケリーが来ると思ってたりするんだろうな、彼らの希望的観測として。で、彼らの大統領は路線変更できず、でむしろ在野がびくついている、と。


東アジア共同体構想 米排除なら安保に有害 フランシス・フクヤマ
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20041209/m20041209011.html

フクヤマ教授は「東アジア共同体」構想については「東アジア諸国が東アジアだけで米国を排除し、安保面をも含む地域機構をつくろうとするのなら、アジアの安保には有害だといえる。
とくに中国はこの種の構想で経済だけを強調し、安保面をも含む拡張主義の刃(やいば)を隠している」と述べ、反対を明確にした。


この場合は、自由貿易協定や経済統合への議論が先行していることを受けているから経済だけが、と言っているのだと思うが、私は、文化ものもそうだと思う。


軍事力をもりもり貯えている政府が向かいあっている中で、それをオミットしてものを語るのは私には正気の沙汰には思われない。これが軍備が好きか嫌いかなんてことではなくて。


ああ、そう、三井物産寺島実郎氏などを見るたび思う。彼はそんなこと、そんな物品の動きは百も承知だろうに(それが生業なのだから)、それでも上部構造的なことを言う、その訳はなんなのだと。

 語る人は恐い


いつも興味深く読ませてもらっているkom’s logさんのCNNの小泉特集をご覧になっての今日のエントリー。なんでそんなにブッシュと仲がいいんですか、と尋ねられて、波長がすごくあうんです、と答えたのだそうだ。笑う。You're not gonna marry, huh?とかかましてやりたいものがあるな、やはし。ちなみに、ここらへんの人は、議論で意見が割れた時にこんなことを言ったりする。つまり、別に好きにならんでもいいわけだ、結婚するわけじゃないんだから、違ってることがわかっていいじゃんか、ということ。怒らないで宥めるニュアンスも当然あるわけだが。


それはともかく、

それにしても同時通訳の人がとても困っているようだった。あまりに内容が空疎だと、英語に翻訳するのが大変なんだろうなあ、と少々同情。

http://d.hatena.ne.jp/kmiura/20041216


私も時々通訳をさせてもらうんだが、とはいえ、そんなこう、ああ、どういやいいんだ、そんなに難しくないものですといったらクライアントに悪いし、さりとて、ええまったく素晴らしいですというのもウソだし(泣)、ま、とにかく、現在のところあまり出来が良いわけではないですが惜しみなく(!!)努力してます、ええ本当に、というこれに関しては駆け出しの(書かれた文章よりある時から面白くなってきてしまってついやる気になってしまったというのが正解だが)一人として、つい口を挟みたくなった。


いや、ほんと、どう訳していいのか困ることは多々あるけど、日本の政治家の話は概していえば相当に大変だろうなあとしみじみ思う。というか、本来大変であってはいけないグループだろうに、そう思う。


普通難しいと言われているもの、ニュースみたいなものというのは実際には努力でカバーできる(と思う(^.^;;、以下ずっとこれ、と思ってくださいませ)。なんでかっていえば、それは理解できる話だから中間に立つ私がある程度理解できていれば、それは十分にパラフレーズ可能だから、そのフレームの中で適切な対語を時間内で追求することができる。少なくとも態勢はそうだ。たとえ珍しい話でも。


と、政治家とは言葉で他人を仕切るのが商売なのだから、本当は大変なグループにいてはいけないと私は思うのだが、いや、でも、大変だと思う(笑←この笑いを共有できるのは、日本人だからこそかもしれない(^.^;;)。


で、総じていえば、理解・・・・??? という話が大変なのだ、と言えると思う。なかでも、述懐風は恐い。


やっかいなことに日本語の場合、文の鳥羽口で動詞を決めるという枠取りをしないので、いくらでも文が続く。私は、つまりこう考えるわけですよ、ああ、だからそう、この件、同じというわけではないですが、こんな感じのを昔やった時の経験になるわけですが、私はですね20代からずっと同じことをやってまして、ざっと30年同じものを扱ってるんですが、ですので、その中にはいろいろ面白い話もあるわけですよ、その間にはいろんな人に御世話になってるわけでしてね、まったくありがたいことです、ここの先代もその一人です、したがってですね、そういうことを思いだしながらですね、そんなことを考えたわけだというのがきっかけだったんですけど、いやそれだけでもないですが、まぁ、だいたいそういうことがわかってもらえるのかっていうことをですね、まぁ、こちらにうかがう前に何度も考えてはみたわけでして、その際には社内だけではなくてですね、私の友人もまぁ海外経験が豊富な人間も多く、一人などは・・・・、という具合に、いくらでも話者のポイントがずれていって、どこに区切りがあるのかがよくわからない。下手に、このへんでと切ることを促したら、主文がまだ、みたいなことにもなりかねない。


こういう場合通訳者がやってることは、だから、ほとんどまず要点リストアップみたいなもので、英語(その他なんでも)にするのはその次、殆ど二の次じゃないのかと思うことすらある。そして、欧州語圏内で通訳の作業をしている人にも勿論こういう作業手順がないわけではないのだが、日本語との対でやってる人の頭脳内作業の質と量は彼らにはやはりどーーーしても理解してもらえない。ま、わかってはいるが、感情的には苦しいものが時々ある、私は。


そういうわけで、確かに短くてどれが内容なんだかわからないコメントを吐く人も大変だけど、私の体験では、語り出したら止まらない系の人の方が、恐るべし、になることは多いと思う。


そうしてこれらのことを通じて、私がこの頃思うのは、日本語における口語には、概していえばセンテンスという発想はないのではないのか? 流れる文がある、みたいな感じか。

 胴体ちょん切り「ひざまくら」


「れいの」って、なにが?と思って極東ブログさんが引かれたリンクを辿る。ひぇえええ!!!


れいの「ひざまくら」が世界のブログに苦笑を誘う
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/12/post_14.html


なんなんだろう、この、す、すごい格好は。ひざまくら、って、そりゃそうだけど、そんな胴体ちょん切り「ひざまくら」なんか嬉しいかぁあああ?? 私にはものすごくグロテスクに見えるんだが。$90も出して買えるかそんなもん。


「ボーイフレンドのうでまくら」。これもすごい。胴体ちょん切りパンツ見えそう膝枕を見たから、ゴクッとつばを呑み込み、どんな男の腕が出てくるのかと、毛むくじゃらとか、筋肉いっぱいとかいろいろ想像したのに、こっちはメルヘンだった。


Boyfriend pillow for Japan singles
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/3699516.stm


BBC、そのJunko Suzukiってヤラセだろう、絶対。


夫と分かれたMs. Suzukiは、この枕にはもっといいことがあると言う。「この枕、わたしのことず〜っと抱きしめててくれるのよ。これってとってもいいと思うの、だってこれなら私を裏切らないでしょ」


そりゃそうだが、根本的に腕枕の中で眠るってものすごく身体に悪いと思うけどな、私。つかず離れず、これが一番。あはは。

[捕捉]
海外からの反応(笑)。
一人、「Lovely!」
もう一人、「冗談なんでしょ?」(製品化ってのを信じていない)